■アフタヌーン6月号に
五十嵐大介の読み切りが載っているということで買ってきたのだ。
まぁ、私は彼の大ファンである。
とてつもなく絵が上手くて
それでいて映画的な盛り上がりのある最上級のエンターテイメントなのだ。
そんな漫画なのだから面白くないわけがない。
■しかし、「海獣の子供」「魔女」などの
もうこれ描けたら大満足で、これ以上のモノもう描く必要ないんじゃないの?
って大傑作で、すごく世界の中心的なテーマを余す所無く描いているだ。
だから、心配していたりもした。
精神世界的であり、自然主義的なメッセージが割と多いので
そちらの方に流れ過ぎれば、漫画として面白くなくなる場合が多いからだ。
最近の銃夢とか、松本大洋とか、バスタードとか、
ちょっと、どこに向かっているの?
読者が置いてけぼりにされている様な、あの感じ。
■しかし今回の「ウムヴェルド」を読んでそんな心配は杞憂だとわかった。
そんな精神世界や、自然主義も五十嵐大介の知りたい事の一つの要素でしかなかったのだ。
■この物語はとある研究所から研究中の実験動物が脱走するところから始まる。
それを捕まえる為に軍隊が動く。
いったい、「何」が逃げたと言うのだ。
「彼女」を作った若き教授は語りだす。
彼女はとても手ごわいぞ、犬が人間とは違う感覚で世界を見ている様に
彼女は我々とまったく違う世界を見ている。
「おい、これは実験動物ってことになっているが、人間じゃないのか?」
「動物ですよ。動物を人化する。それが僕の研究のテーマです」
彼はあくまで冷静にそう、言う。
人並みはずれた筋力、そして感知能力。
それはこれから人類がフロンティアに向かうために必要なのだと。
銃をかまえる兵士の横に音も無く少女が現れる。
それは本当にただの女の子のようだが、
よく見ると「少し」違った。
■なんて感じで、すげー面白いので。
読むと良いですよ。
読み切りなので、いつ単行本になるかわからないですから、
買っておくのが良策です。
しかし、本当、この人の漫画力は異常!
なんでもどこでもどんな状況も描ける、恐ろしいですわよ。
面白いですわよ!
これですよ↓
■あ、アフタヌーンkindle版も出てるのですな。
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