2014年4月13日日曜日

人の気持ちがわかる人になりなさい


「君は悪魔がいると思うか?」

「いや、いないだろう?なんの話だ?」

「ふむ…君は人の気持ちがわかる人間か?」

「あー、まぁそこそこはわかるつもりだよ。だからなんの話だ?」

「いや、最近ニュースになっている連続猟奇殺人だが…」

「あぁ、あれは酷いな…」

「犯人がなぜ、あのようなことをするのかわかるか?」

「…いや、わからないよ。まったく理解不能だ」

「…ということは、君は人の気持ちがわからない人間だということになる」

「いやいや、ちょっと待て。それは違う」

「どう違う?つまり殺人犯は、人では無い。そういうことか?」

「う…まぁ、そうだ。まともな人間のやることじゃあない。たとえるなら…悪魔の様な人間ってことだ。悪魔の気持ちはわからんよ」

「しかし、君は言ったじゃないか。悪魔は存在しないと」

「いや、まぁそうだが。それは例えとしての話だ」

「…ふむ。ならば、私は、存在しない…ということになる」

 そう言うと奴はポケットからなめらかにナイフを取り出し、
俺の胸に深く、するりと突き刺したのだった。

そう、まったくもって俺は、人の心がわからないのだった。


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