■唐突に実行した、琵琶湖を自転車で一周する企画。
企画?
半分の距離もいかないまま7時間ほどが経ってしまっている。
もう完全に無理だって!
と言うのに
なんとかなるんじゃないの?
というイイカゲンな判断のもと、まりおさんは走り続けたのでありました。
あ、一人でですよ。
孤独!
■でもまぁ、道が平坦なのが救いか。
しかしiPhoneで時々現在地を確認するが
全然進まない!
琵琶湖広い!
滋賀は…広大だわ…。(草薙素子の顔で)
いや、しかしほとんど来た事がない所なので
景色は新鮮で刺激的。
広い畑とか見ているとアメリカの田舎ってこんな感じなのかなー。って思う。
お店とかも少ないのだけど、ときおり大きなパチンコ屋だとかダーツ&ビリヤード的なアミューズメントっぽいのがドカっとあったりもする。
そして大きい店がドンとあるだけで、
小さい店は少ない印象。
コンビニが驚くほどない!
湖岸沿いなので町の中心から離れてるってのもあるだろうけど、
それにしてもない。
一度コンビニを通り過ぎてしまったら
あと10キロはないと思え!
サー!イエッサー!
ってな冗談が北にいけばいくほど冗談でなくなってゆく。
普通にご飯を食べるところも無い感じですよ。
アメイジング滋賀。
■そんなことを考えながらも、なんとかかんとか
どうにかこうにか琵琶湖の北端
ちょうど折り返し地点まで辿り着きました。
体力的にはキツいけど、なんとかなりそうな感じ。
しかし、すでに日はだいぶ傾いてきており。
だんだんと、どんどんと暗くなってゆきます。
夕方の5時半。
朝6時半に出発したのでこの時点で11時間。
か…考えるなッ!
■折り返し地点からはもう湖岸沿いに走るのは諦めて、
ナビを見ながらなるべく直線のショートカットの道を選ぶ。
しかし、ここあたりは琵琶湖一周ガイドにもあったが
あまり自転車道が整備されていない地域らしく、
普通の道を行く、特にショートカットをしようとする道は歩道もあまりない、トラックとかがガンガン走る道をゆく。
夜は暗い。
孤独な夜はさみしい。
オレンジ色の街灯の中をただひたすらに自転車のペダルを漕いでいると
何をしているのだ?私は?という気持ちにもなるが。
それすら、不思議な気分になる。
■トンネルを走る。
さすがにここにはちゃんと歩道があったが。
それでも車に追い抜かれると怖い!
こういうことは実際にやってみて始めてわかることだが。
トンネル内の照明は等間隔に設置されていて
前から後ろへ、後ろから前へ。
自転車に乗る私の影が
私を後ろから追い抜いてゆくのです。
そして、少し前までゆくと消える。
しかし、しばらくするとまた後ろから追いかけてくる影がある。
誰だ!?
私だ。
私は私だ。
そう私は私の影だ。
私が影なのか。
そうだオマエは私の影だ。
だから私は先に行く。
あ、あぁ!!
そんな奇妙な思考をしてしまうほどに、
トンネル内の自転車走行は面白いよ。
怖いよ!
■夜7時を過ぎる。
あたりはもう、真っ暗闇。
大きな歩道のない道路は危険を感じたので
旧街道らしき方向に進路を変える。
世間には夜に自転車のライトを付けない不届きものがいるが。
理由を聞くと
「自転車のペダルが重くなるから嫌じゃん?」
みたいなことを言う。
そんな君は滋賀に来よう!
琵琶湖沿いを夜走ろう!
街灯まったくないぞ!
真っ暗だ!
こ、怖いよーーー!!
自転車の小さなライトなど心細いこと極まりないが
それでもこのライトが無ければ。
今直ぐにもで闇に揉み込まれて、私は死ぬ!
とか思ってしまうほど。
滋賀怖い!
琵琶湖なんかいる!
■そんな追いつめられた状況の中、ひた走るまりおさん。
ペダルを漕ぎ続けるまりおさん。
湖東側と比べると湖西側は少々アップダウンがあったりですが。
登りがあれば下りもある。
下りのときは心がほんの少しですが休まるのです。
と、そのときでした!
事件は起こった!
少し路面が痛んでいる感じだなー。
とは思っていたんですよ。
ガタンガタンと自転車が揺れる。
ガタンガタン
…
ガタンガタン
…
あれ?おかしいぞ?
この振動が定期的にくる。
高速道路とかでわざと地面に凸凹を作って
運転手の眠気をさますとか、そういうなのあったけど。
ここは歩道だ。
おかしい?
ブレーキをかけ止まる。
前輪をチェック
大丈夫オッケー。
後輪をチェック
ベコベコ
ベコベコ?
あれ?…おい、ちょ、ちょっと待てよ!(キムタクの顔で)
■夜8時、全体の行程の3/5ほどのところで
まさかの「パンク」
どうする?どうなる?
どうすればいいのーーーッ!!!!???
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