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2014年1月25日土曜日

物語の感動の作り方:感動の仕組み

■物語の感動は
観客である自分が
やりたいとは思いつつも
やれないし、結局やらないことを
主人公がやってくれることに心が動く。

感動のシステムとはこういうものである。

■このシステムは物語だけでなく
現実にも稼働していて、
野球選手がメジャーリーグに行って活躍すれば
皆、その選手に感動を覚える。
世界で活躍する日本人を見て
日本人であることを誇りに思ったりする。

「おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこに シビれる!あこがれるゥ!」



感動のシステムである。

■しかし!
これは「成功」した場合のみだ。
物語の主人公の場合、必ず成功する。
だが、現実の挑戦者は失敗する事の方が多い。

そして失敗した場合の「観客」の反応は冷ややかであり
無視、ならばまだ良いが。
その失敗を叩き、挑戦は無謀だった、と非難することもある。

オリンピックで金メダルは褒めるが
銀メダルの選手には平気で非難の言葉を浴びせたりする。

■そして、もっとも「成功」が少ない職業
「政治家」である。
彼らは実際行動して
観客である人々が
やりたいとは思いつつも
やれないし、絶対にやらない
国の改革を本気でやろうと動いている。

だが、ご存知の通り。ほとんどが失敗している。

なので観客である国民は
その失敗を叩き、挑戦は無謀だった、やるべきではなかった、と非難し、
モニターの前で悪態を付き続けるのだ。

■物語の主人公になることは
永遠にない。
脇役ですらない。




なのでゲバラとか革命家というものが異様に人気があるのは
政治の成功という現実の究極の感動物語なのだから当然なのですよ。

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