「バベルの図書館」つばな(太田出版)
■今の自分は本当の自分じゃない。
ここではないどこかへ。
この世界は嘘なんだよ。
何か特別な力が私を導くの。
■なんて妄想を抱きがちな人達に
やさしくそっと、そうだよ、そうなんだよ。
あなたは全然間違ってない。
と優しく後ろから抱きしめて
暖かなぬくもりで癒してから
■突然、ナイフでぶすりと刺して。
「そんなわけねーじゃん!ばっかじゃねーの!ゲラゲラゲラ!」
と笑ったかと思うと。
大丈夫、本当の世界に連れて行ってあげるよ。
とまるで天使の様な微笑みで言う。
■怖がる私の手を力強く握ったソイツは
私を放り投げる
しかし!そこはまるで私が思い描いていた様な
理想の幸福の世界!
キラキラと全てが輝いている!
全てが!
全てが…?
どうも、視界の端に底のしれない黒い穴のようなモノがあるが、
見ない事にしよう。
見なければ、それは無いのだ。
昨日より大きくなってる気がするけど。
それは、まぁ、見なければ
幸せなのだ。
天国だ。
きっと、私は救われたのだ。
■なんて感じの。
「普通は嫌だ、特別な何かが欲しい!」
って所の人の心を鷲掴みにしたあげく。
もてあそび。
しかし、最終的には幸せにしてあげるよ。
見かけ上はね。
って見かけ上かよ!
■と言った感じで
すっごいフワフワしたとことに置いてけぼりにされる感じもしたりで。
大変面白い漫画ですよ。
面白い漫画ですってば。
あなたを、きっと、幸せにする物語ですよ。
いや、ホント、ホント!
…
ぐふふふふ。
■何が「普通」で何が「特別」かを考えると面白いですね。
そしてどちらが幸せを与えてくれるのか…。
即答する人もいるでしょうが。
そういう人を見ると私は怖くなったりもするのです。
うふふふふ。
それぞれの読者の、自分の都合の良い所で答えに出来てしまう物語ですな。
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