1、自分が面白いと思う物の9割は売れない。
2、自分が詰まらないと思う物でも売れる物はある。
3、センスは広げることが出来るが作家の描ける範囲には限りがある。
4、もちろん円の大きさが大きい人もいる。
5、しかし、何が売れるかは誰にも分からない。
そんな感じで、例えではこんな形になってますけど
それがピッタリ重なっている人もいるでしょうし。
その狭い範囲を的確に指定できるなんて人もいる…かもしれない。
いたら…いいな…。
■理想としては
読者は今こういうのを求めている!
そして、そして作者のあなたが描ける物と
読者の欲しい物が一致する場所はここだーッ!!
君はこれを描くべきなのだーーッ!!
なんて人がいれば良いのにー。
■ねぇ、商売でやっているというのなら
「編集者の好み」は関係ないんじゃねーの?
「編集者の好み」は関係ないんじゃねーの?
図では「センス」と書いてますが「好み」と言い換えて良いかと。
作家の方はどんな漫画でも描けるわけじゃないんですよー。
得手不得手があるのです。
自分の好きじゃない漫画を描くのは難しいのです。
そして自分の好きな物語を描いて、
それが売れると思って
読者にウケると思って
人生を賭けてるわけですよ。
■その点、編集者さんは自分で描くわけじゃないので
自分の好みでない漫画の担当にもなれるわけですよ。
読者のため、
そして商売でやっているというのなら。
そして商売でやっているというのなら。
それなのに、そこに自分の趣味をねじ込むというのなら。
それは仕事を趣味でやっている人で、
それは仕事を趣味でやっている人で、
会社のお金で道楽している人になってしまいますからねー。
うーん、というかそうしたいのなら
ちゃんとそれを描ける人を見極める目を持ってくださいよー。
誰彼かまわず「作家を自分の好みの漫画描かせる道具」にしないでくださいなー。
というかもっと沢山の漫画を好きになってください!
守備範囲が狭過ぎる!
うじゃうじゃ。
その円を広げるのじゃよ〜。
円を広げれば可能性も広がるのじゃよ〜。
その円を広げるのじゃよ〜。
円を広げれば可能性も広がるのじゃよ〜。
■あと私は担当になった人に
「何故、私を担当しようと思ったのですか?」と聞くようにしているのだけど
「絵柄が良いと思いました」
「なんとなく漫画が巧く描ける人だと思ったからです」
この2つが多くて
「ストーリーが面白い」では無いのですよね。
なのでどんなに「私が面白いストーリー」を出しても
「うーん、僕は面白いとは思わないなぁ…、なんか別のパターンで」
みたいな泥沼に何度もダイビングしていましたとさ。
めでたしめでたし。
■Aさん
「いやいや内海さんの好きな様に描いてください!」
「描きましたー」
「あー、うーん。こういう感じじゃなくて、もうちょっと違う感じで」
「たとえば」
「あー、うーん」
「Aさんはどんな話が好きなんですか?」
「あー、うーん」
「具体的に好きな漫画とか教えてください」
「いやいや僕が何が好きかとはいいですから、内海さんの好きな様に描いてください!」
「あぁ…はい…またなにか出来たら送ります…」
「描きましたー」
「あー、うーん。こういう感じじゃなくて、もうちょっと違う感じで」
以下ループ。
■Bさん
「はい、内海さんがどういう漫画を描きたいのかはわかりました。でも僕はいち編集者として自分が面白いと思う漫画を創り上げたいのです!」
「はぁ…」
「内海さんが自分が面白いと思うものを作りたいのならば、よそでやってください。僕たちは商売でやってるんですよ!」
「はぁ…」
そんな感じー。
はーてーしーなーいー。
はーてーしーなーいー。
関連:
極楽京都日記: 出版不況の本当の理由。
極楽京都日記: 売れる漫画の作り方。
極楽京都日記: 電子コミック時代の漫画家生存戦略~行って来たよ~
追記:
昔は優秀な編集者の人はこの”円”を2個も3個も持っていて
自分と違うタイプの読者の好みも分かる。
そんな人が編集者という素晴らしい仕事をやっているんだわ、
と夢想していたこともありました。
もちろんそんなことはなかった。
きっちり自分の好みの範囲だけしか持っていなくて、
ともすればその自分の感覚が読者の全てだ!
そうでないものは例外に過ぎない!
って考えてる人がほとんどでしたわ、
とほほ。
まぁ、そんな愚痴っぽいこと言ってないで
漫画描けや!って話です。
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よ〜ろ〜し〜く〜ね〜。
売れる漫画の作り方。 pic.twitter.com/MwoF1Ot8rH
— utumi MARIO 内海まりお (@mariouji) 2015, 9月 12
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