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2022年11月13日日曜日

【映画感想】すずめの戸締まり


■「すずめの戸締まり」観た!

ギャー!

打ちのめされた!


リアルとファンタジーのどちらにも寄り過ぎず、

それを超えてくるリアリティと幻想。

新海誠が描く風景のあの感じが物語に発揮されているのだ。

ロードムービーで日本を、人々を振り返って行って。

災害の可視化。

激情の納得。

未来の私。


■なんというか映画には

「正しさ」

「面白さ」

の二点があって。


正しさは正確な描写とか全ての人に配慮した物言いとかで。

面白さは人が感動する仕組みとか仕掛けとか、

これは勢いがあれば嘘でも構わない。

その二つのバランスが大切で、

正しさばかりでも詰まらないし。

面白さばかりでも空虚になる。


■そしてそこに三点目として

「作家の中心にあるパワー」

が足される。


この映画は「正しさ」と「面白さ」のバランスが絶妙で、

そこに「作家の中心にあるパワー」が過不足なく十分に注ぎ込まれている。


いや、まぁすっごく心地よく感動してしまったというわけですよ。


■そして出てくる人がみんな良い人!

これも嘘みたいな良い人ではなく、

どこかにちゃんといる良い人なんですよね。

いろんなシーンで嫌なこと言わせること出来るんですけど、

ここではしない。


■物語的には主人公に嫌な思いをさせた後に

解放のカタルシスがあると盛り上がるのですが。

そうはしない。


なぜなら、彼女の人生に既に耐え難き苦難は与えられているから。

それが物語の人物なのに、現実であったかのようなリアリティ。

作者が作った話ではあるのに。

その人物が偶然運悪く受けてしまった苦境。


■そんな気持ちは今、世界中の多くの人の中にある。

それを思い出すとどうしようもなくなるから。

皆、心の奥底に閉じ込めている。

扉の向こうに鍵をかけて封じ込めている。


■それを乗り越えるには鎮魂が必要なのだ。

あの頃の気持ちを鎮めたもうのだ。

消え去る訳ではないのだけれども。

自分の心に納得を得る。

人生のひとつの場所としてそこに納める。


■いやー、しかしイケメン草太さんが

イケメンだから長髪だと思っていたら。

これが視聴者をミスリードするシルエットになるとは!

ズルい!^

そして走る椅子カワイイ!

あとミカンを網でキャッチするとこ凄い好き。


■そして、要石のダイジンはやっぱり神様なので

信心が足りないと弱く痩せっぽっちのボロ猫になってしまう。


あの町も本来はお祭りとかあってちゃんと祀られて、

それなりの力はあったのだろうけど。

誰もいなくなった。

誰も彼のことを気にかけなくなった。


そこに鈴芽がやってきてその存在を認めてくれた。

かつエサもくれて「ウチの子になる?」なんて言ってくれた。

たったひとりの信者なのだ。

いや信者ではないけど、

神様にとって家族なんてのは

信者の何倍ものパワーを与えてくれる繋がりだ。

家族の繋がり。


鈴芽を母の代わりに育ててくれた叔母との繋がり。


■そしてダイジンを追って鈴芽は全国を旅し、

多くの良い人と会う。

その時になぜか彼らの店が繁盛する。

それはもちろんダイジンという神が渡り歩いたから。

彼が鈴芽に気をかけているからなのだ。


■後半に出会うサダイジン。

ダイジンと同じで要石なのだろう。

東京の中心を納めている。

でもダイジンと比べてだいぶ大きい。

これはもちろん地方格差なのである!


まぁ、というか東京の要石は政府や大きな神社の神職が関わっていて

多くの人に気をかけてもらっている。

草太のお爺さんもちゃんと知っている存在。

神様は人に知られているということだけで力が強くなる。


■なので現代の神様がするべきことは

ユーチューバーになって莫大な再生数を稼ぐことなのである!


奇しくもダイジンは町に出ることにより

多くの人々のSNSにアップロードされることになり

その力を増大させていったのだ。

やったぜ!ダイジン!


■まぁそんな「正しさ」と「面白さ」と

「作家の中心にあるパワー」それらが一体となって、

更に絶妙なバランスで整うことによって


「震災」を描くことが出来た。


封印していたあの気持ちを描くことが出来たのだ!


そして鎮魂し納棺する。

自分を納得させることは自分にしか出来ない。

そこに納め未来に進む。

それは消えはしないのだ。

なぜならそれが「中心にあるパワー」なのだから!


なんそれ!?

(知らねー)


■あと芹澤くん良いですよね。

オタクに理解あるチャラ男。

良い塩梅。


それでは良い未来を!



映画『すずめの戸締まり』公式サイト





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