売れない小説家は一軒家に住んでいる。
家族はいない。
しかし小説家は男なのだが、
その家には5人の同居人がいる
年齢も職業もバラバラの5人の女が同居しているのだ。
今流行りのシェアハウスとして皆で家賃を安く上げるために同居しているのだろうか?
違う、家主はその小説家の男で
5人の女達は毎月「100万円」を男に支払っているのだ
もちろん1人百万円、合計五百万円が小説家の懐に入る。
いったいどういう仕組みなのだろう?
■小説家の家は親から譲り受けたもので
小説の稼ぎだけでは維持出来ず、売りに出そうかと思っていたときに
このシステムが始まった。
そう、始まったのだ。
男が始めたわけではない。
男はその家では女達の為に料理を作ったり掃除をしたり
女達の世話をしながら生きている。
そこでは毎日「殺人予告」のようなファックスが送られ。
たまに刑務所にいる親父に面会に行ったりする。
それらの様々な理由が謎だ。
■彼女達がどうやって毎月100万をもの金を用意出来るのか?
なぜ男はそのシェアハウスのような状況に落ち入ったのか?
父親は一体どのような罪で投獄されているのか?
全ては謎だ。
■そしてそれらは徐々に明らかにされてゆく。
何故なのか?
どうしてなのか?
そしてそれはそれらの人が
どういう理由で行動しているのか
何の為に生きているのか
何をしたいのか
何をしたくないのか
どうして欲しいのか
どうされたくないのか
そんなそれぞれの人の心を探っていくかのようで
とても続きが気になってしまうのです。
■「あの人はいったい何を考えているのか」
単純だけど、それを知りたいのですよ。
■そんな感じで、この作者の漫画はこれまで
自分の考えていることや思っていることを
惜しげも無くさらして来たタイプの漫画が多かったのだけど
この「100万円の女たち」は
結構、理屈の理詰めで全ての人の感情を表現してやろう
みたいな感じで凄く好みなのです。
人の気持ちを理解することを理屈で解剖していく感じ
「感情は理屈じゃないのよ!」
なんて反論を
キッチリ理屈で分析した上で
真実を知って動揺してしまう。
そんなとても人間らしい作品で凄く良いのですよ。
どうなるのか、より
どうしてなのか?
の方に興味が湧いてくるのです。
なので極上のミステリー作品でもあるのかもしれませんね。
楽しみ楽しみ。
■わりと絵はアレな感じなのでkindleとかで
パッと買ってサラッと読んで見るのが吉だと思います。
「知りたい」人は是非!
と思ったらkindle版は4/28に発売だってよー。
えー!?なんだよー
(予約購入すれば良いのかな?)
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