2015年1月29日木曜日

『アニウッド大通り』記伊孝【漫画感想】

■理想が高く頑固者で職人気質。
この漫画の登場人物は大なり小なりこれです。
さらに言うと作者もこれです。
面倒臭い奴らです。


■このタイプで成功している人と言えば「宮崎駿」です。
理想が高く、頑固者で、職人気質。
ね?
でもこの漫画の登場人物は宮崎駿ほどの天才ではないのです。
いや、普通の人に比べたら充分に凄い奴らなのですが。

理想が高いので
「宮崎駿に比べたらオレは全然ダメだ!」
そんなの比べなければいいのに、なんてことに悩みます。

職人気質なので自分が納得いくまで徹夜をして締め切りギリギリまで無茶をして頑張ります。

「そんな些細なこだわりどーでもいいから、とりあえず完成させてよ!」
なんて言おうものなら烈火の如くブチ切れます。
頑固者なのです。

■「そこを妥協したらオレの心は死んでしまう!」
とか良く言います。
普通の人からしたら「知らんがな」って所に並々ならぬコダワリがあります。
本当に面倒臭い奴らです。

■でもね、良い奴らなんですよ。
本気でね、人を楽しませようとしているんですよ。
心の底から、これを作り上げることで世界は良くなるはずだ。
なんてことを言うんですよ。
真顔で言うんです。

■だから見てやってください。
彼らの情熱を!
端から見るとドンキホーテが風車に戦いを挑んでいるような情景でしょう。
でも彼らは本気です。
本気の行動は物語になって人の心を動かすのですよ。

「いつまでも夢なんか追いかけて」

と人は言うかもしれない。
違うんですよ、夢なんか見てない。
現実を戦っているだけなんですよ。
彼らは夢のような現実で戦い続けている。
それはまるで異世界の冒険物語のように手に汗握るストーリー。
そして愉快で楽しい人生の話。

なんてね。

■なので誰しもが違った角度で楽しめる漫画だと思いますよ。

そして自分を
「理想が高く頑固者で職人気質」だと思っている人は迷わずどうぞ。
あなたのことが描いてありますよ。
とても愉快。

もともとは作者自身がkindleで自己出版していて。



最近星海社から紙の本として出版が始まっています。

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