■上映当時、予告編を見ても全然面白そうに見えなかったでスルーしていたのだったが
後からチラホラ良かったというのを気難し系の人が言うのを見て
ようやく見てみたのだった。
そしたらこれが面白い!
最後は感動して泣いてしまった。
■しかし、前半部分は少しムカついてイラつく感じだった。
アニメはすごく出来が良くて、
背景も綺麗でジブリの弟子の人が作ったような素晴らしさ。
でも、なんだか「正しさ」を押し付けられているようで
イライラしてしまったのだ。
テクニックは凄いのだけど中心のパワーがない感じ。
■ありがちな小学生の問題
その嫌な方に流れるでも反抗するでもない
中途半端な位置。
母親の肉子ちゃんも
何か純粋な純情を出し過ぎて奇妙。
だが、ありがちな激情や感動にはふらないぜ。
ということも感じて。
なんか変な感じでモヤモヤしてしまっていた。
そんなことを思っていたら。
■後半。突然、場面が変わる。
未来の話?
かと思ったら違った。
そしてそこからがこれまでの前半に繋がる。
奇妙な違和感と絡み合っていく。
物語の中でも語られる
「それは大人が押し付けた子供らしさだ」
みたいなことを前半でこの映画自身に感じたのだが。
それすらお前がそう決めつけているだけで。
本当のその人物の気持ちではないのではないか。
みたいな。
■その人がどうしてそんな振る舞いをするのか。
想像して推測で理解したつもりになることは出来る。
しかしそれはあくまで想像であり、
本当のことかはわからない。
そこで想像を止めるのは
早く答えを確定させて安心したいからだ。
「こいつはこんな奴に違いない」
と決めつけた方が楽だから。
■なのでこの物語でも
私は早々にこの人物はこんな人に違いないと決めつけ
勝手にムカついていたのだった。
しかし、本当は違った。
あぁ、そういうこともあるよね。
昨今、多様性とかSDGsなんて誰もが口軽く話しているが。
それにも見える表面上だけの理解と
奥底の行動の違い。
なんて言うか
ちゃんとみんなそれぞれに生きているんだぜ。
とか言う話だ。
良かったね。
■なのでこの映画は優しい映画で感動したい、なんて人よりも
へそ曲がりでひねくれているダメ人間の方が見た方が良いよ。
こっそり見よう。
こっそり泣こう。
極楽京都日記: 【映画感想】四畳半タイムマシンブルース
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