■「四畳半タイムマシンブルース」
なんということだ、
とても良かったのである!
全ての画角が心地よく、
時折見せる世界の美しさ。
そしてなにより明石さんがとても可愛いのだ、
それに比べて私の不甲斐なさといったら。
いや、そのはびこる阿呆さこそが
この世の幸福を下支えるのである!
輝ききらめく森羅万象に幸あれ!
■そんなわけでとても良かったのである。
私は原作小説も読んではいたのだが、
これは映画にできるものなのか?
面白いには面白いのだが。
映画に耐えうるポテンシャルはあるのか!
せせこましい四畳半の物語ではないか!
もっとハリウッド的に爆発したり、
イケメン俳優がジェット機に乗ったり
危機的状況から美女を救ったりはしないのか!
むさ苦しい男が二人、夏の暑さにうだりながら
上半身裸でペチペチはたき合いをしているではないか!
なんだこれは!
責任者を呼べ!
私はアクションを所望する!
私はうっとりするようなラブロマンスを期待する!
それなのに、これはいったいなんであるのか!
こんなもので映画を成功させられると思っているのか!
君たちはまるで何にも分かってはいない!
私ははなはだ疑問である!
…なんてことを思ってはいたのだが。
結果、面白い。
とても面白くて素敵な映画なのである。
私の不見識であった。
これは素晴らしく素敵な映画なのである。
皆のものよ、拍手!
拍手やめ。
■原作は森見登美彦の小説であるのだが。
さらにその元はヨーロッパ企画の演劇作品であり
実写映画化もされている
「サマータイムマシン・ブルース」
という作品だ。
いや、私は見とらんのだが。
そのうち見よう見ようと思って幾星霜。
時間の流れとは早きものなのだなぁ(詠嘆)
その原作の原作を下敷きに
森見登美彦の「四畳半神話大系」の登場人物の面々が
タイムマシーンを巡って、てんやわんやする物語なのだ。
そう、まさに「てんやわんや」がふさわしい。
■タイムマシンを使った時空トラベル!
時を越え遥か彼方へ!
そんな果てしないポテンシャルを秘めたこの設定において
彼らはほとんどアパートの四畳半から出て行かないというミニマルさ。
映画なのに!
近くの銭湯には行く。
隣に住んでる大家さんの家にも行く。
しかしその程度だ!
タイムマシンはどこの時空に行くのだ!?
戦国時代か?
恐竜のいる白亜紀か?
それとも遥か未来で自分の行く末を見るのか?
答えはノーである。
彼らが主に向かう先は前日なのだ。
…あぁ、せせこましい!
■だけれでもそれが面白い。
昨日と今日を行ったり来たり
昨日の私と今日の私がすれ違う。
時空の歪みを正すため、
慌ただしくも八面六臂の大活躍である!
■それらはわちゃわちゃのぐちゃぐちゃの様に見えるかもしれない。
だがこの手の時間モノ物語にあるべく、
パズルのピースがカチリカチリとハマってゆくように、
一点に向かい収束してゆくのだ。
その様はとても心地よい。
■そして「私」の恋の行方。
なんとも、はやだ。
■あぁ、そう!
冒頭にも言ったが
明石さんがカワイイ!
明石さんがとてつもなくかわゆいのである!
凛とした佇まいの隙に見せるフニャッとした柔らかみ!
しっかりとした自分がありながらも、どこか抜けている。
何なのだこの人は!
どうして私は彼女を目で追ってしまうのだ!
■何を言っているんですかあなたは。
本当は分かっているのでしょう?
それなのに行動しないあなたは臆病者です。
いや、とてつもない阿呆と言っていいでしょう。
そうやっていつだってあなたは
目の前にぶら下がった好機を逃してしまうのです。
そしてやっぱり小津も可愛いのよね。
■いやはや、そんなこんなを
ぐるっとまとめてとても良かったのですよ。
安心
安全
明るい未来!
私の未来はバラ色である!
そんなあなたを僕は全力で不幸にします。
やめろ!
■あと劇場で「もちぐま」を売っていたのだが、
1600円もするので、お金もないしどうするかなー?
などとウダウダやっていたらあっという間に売れ切れていた!
なんてことだ!
そんで監督は湯浅監督じゃなかったのね。
でも、大丈夫、良かった。
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「四畳半タイムマシンブルース」なんということだ、とても良かったのである!全ての画角が心地よく、時折見せる世界の美しさ。そしてなにより明石さんがとても可愛いのだ、それに比べて私の不甲斐なさといったら。いや、そのはびこる阿呆さこそが世を下支えるのである!森羅万象に幸あれ! pic.twitter.com/O4qwkOhGei
— 内海まりお UTUMI Mario (@mariouji) September 30, 2022
小津。 pic.twitter.com/sH2MQD4cxT
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