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2015年2月2日月曜日

「ダンジョン飯」九井諒子【漫画感想】

■なんだか話題で
昔から漫画マニアの中では有名な人なんだけど
実は私は読んでなかったりだったのですよねー。
でも、今回の本はちょっと気になって買おうかなー
と思ったのだけど金欠これに極まりな貧困生活を送っているので
見送るかー、と思って数日経つと。
どこもかしこも売り切れ!入荷日未定!ただいま品切れ中です!お待ちくださいの報告が!



…くっ、そうなってくると欲しい!
そして読みたい!
町中の本屋を歩き回るも本当に無ぇ!
徒労!そして渇望!飢えるワタクシ!

そんな日々を過ごしたあと先日ようやく重版分が店に並び手に入れることができましたよ。
ほっこり。


■いわゆる剣と魔法とドラゴンのファンタジー世界。
古いゲームマニアなら「ウィザードリー」だし
普通に「ドラクエ」だ「ファイナルファンタジー」やらのRPG
それらよく知らないって人も「ロード・オブ・ザ・リング」のあの感じ
って言えば分からない人はいないでしょう。
世界は不思議であふれているあの世界です。

世界は謎が多く、モンスターは闇に潜み。
遥か昔に滅んだと思われる謎の遺跡がそこかしこに。
とあるものは地中深く迷路のように入り組んだ遺跡なども。
そこは罠やモンスターがひしめき大変危険ですが、隠された宝物が眠っていたりもします。
それらを狙うハンターは武装しパーティを組み、
その地下迷宮、ダンジョンを探索するのです!

■とまぁ、ここまでならよくあるファンタジーモノなのですが。
ここで「兵站(へいたん)」の考えが出て来ます。
普通のファンタジーモノの漫画や映画では無視する所です。
兵站、つまり食料問題です。

当たり前ですが、1週間冒険をするのならば
1週間分の食料が必要です。
食料だけでなく、水を手に入れられる場所でなければ水も持って行かなければなりません。
食料と水、それも1週間分となればそれだけで凄い重さになります。
それを運ぶ馬なども必要でしょう。

なので昔の戦争ではその食料問題、兵站も作戦に入れて考えなければいけませんでした。
食料が途切れてしまえば、兵は飢えてしまいますし。
町を襲って略奪行為に及んだりします。
最終的には乗っている馬を捌いて食料にしたりして。
どんどんと悲惨なことに。
食料問題はとても重要なことなのです。

■で、それはダンジョンに入る冒険者達にも重要な話です。
食料をたんまり買い込めば、長く冒険出来ますがその輸送に労力を裂いてしまいますし、なによりお金がかかります。

では、どうするか。

勇者は考えました。

「あれ?モンスターって食えるんじゃね?」

「いやいや、それはダメでしょ!?」

「でも、結構うまそうなヤツいたよね?」

「いやいやいや、毒とかあるかもしれないし!ダメだって!」

「はっはっは、そんなことならワシが力になってやろう!」

「誰だーッ!!」

「ワシはこの迷宮で10年以上”魔物食”を研究しているものじゃ!」

「な、なんだってーーッ!!!」



■という感じで勇者がダンジョンでモンスターと戦う話なのに。
料理漫画のセオリーどおり
食材調達、料理の仕方、注意すべきこと、完成品、栄養バランス。
などが記される有り様に!

もちろん食材は全てダンジョンで捕れる新鮮なモンスター!

ギャー!

とても、面白いのです!

とても愉快でバカげた話なのに
ちゃんと登場人物の心情などもきっちり描いていて、普通に物語としても上質なのですよねぇ。

まぁ、真面目な顔してギャグを言う感じです。

超楽しいですよ!


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