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2015年2月9日月曜日

てるみな 2 kashmir【漫画感想】

■いや、なんかものすごくものすごい漫画なのだけど。
みんなちゃんと読んでるの!?
恐ろしいほどに異様な漫画なのですよ!



■女の子が電車に乗って小旅行する。
簡単に言えばそれだけの話なのですが。

なんだか世界がおかしい!
怪しい!
奇妙奇天烈摩訶不思議!
どう説明すれば良いのだろう?
基本電車マニアが東京の路線を全線乗ってやるぜ!と
普段は行かない路線などを巡るのですが、一応東京周辺の路線で。
しかし、なぜか少しずつ空間が歪んでいて
そのままの東京ではないのです。

■妖怪やモノノケがいる宮崎駿的世界かと思えば。
思考と理屈が空間を歪める押井守的世界でもあり。
それらが入り交じったあげくクトゥルー神話の邪神の世界にいざなわれる。
あ、あれだ昔スタジオ4℃が作ったケンイシイのPVみたいな感じのアレ。

■で、ありつつ電車オタクの乗り鉄の電車愛の話であるからややこしい。
今回は銀河鉄道の夜みたいな叙情的な話もありつつ、
クラゲ蓄電、空中空港、空想路線、メガ駅ナカ構想、重力解放区戦線。秋葉原地層。鬼怒川温泉萬千湯。
とまぁ、なんだかよくわからないものだらけで、たいへんに面白い!

■そしてこの作者さんもとより背景の絵がすごく巧い人でカラーの一枚絵とか幻想的で素敵な絵をお描きになる。
そしてそれをそのまま漫画の方にも落とし込んでいて異世界の奇妙な世界を圧倒的な描写でお送りなのである。
絵は緻密で魅力的。
しかし、漫画で絵画的な時間を割いていては商売にならぬので。
デジタル作画のペン先パターンを幾種類もうまい具合に効果的に使っていて素晴らしい。

■普通に本屋で見たら萌え系の漫画かな?とスルーしている人がいたらもったいないと。
文学的で叙情的。
広大なるSFで幻想的。
それでいて全てが冗談のような、
奇妙奇天烈摩訶不思議な漫画なのでございます。

お手に取り、ご一緒に小旅行へとしゃれ込みましょう。

■あと、タモさんにオススメしたい漫画です!
お知り合いの方がおられましたら是非お勧めしておいてください。

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