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2023年11月23日木曜日

【映画感想】鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎


■『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』

えー?!

予想外に無茶苦茶良かったーッ!!

原作に頼り過ぎず自分の映画をちゃんと撮ってて、

それでいて原作リスペクトになってて、

何も覚えていないのに何故こんなに悲しいんだ!

もー、やりおるね。

とても素敵映画でした。

スッキリ。


■一番良いことは鬼太郎の話を嘘にしなかったことだ。

アニメは嘘に逃げがちなので。

リアリティとかでもなく、

これは本当にあった事だと描くこと。


■戦後、戦場帰りの若者、

戦後復興。

全てを失った者。

成り上がり全てを手に入れた者。

何かを犠牲に自分たちが発展することに躊躇がなくなった時代。

発展の中の光と影。

勝てば官軍負ければ賊軍の考えが

リアルに染みついてしまった風潮。


■そんな中での妖怪という存在。

光がどんどん強くなっていくので

影の存在である妖怪はその存在を失くしていってしまう。

さらに影なる存在は悪である。

悪であるものをどう扱おうが構わない。

そんな思考におちいる。


■自分は正義である。

自分は光に向かって歩いている。

そう思っている人ほど

悪人を容赦なく殺す。

そしてその相手が悪人であるかどうかは

自分自身で判断する。

自分で悪人と認定したものは殺してもいいと考える。

「お前は悪魔だ!」

そうすれば自分と違う考えの者を殺しても構わないと考える。

それが光であり正義的存在。


■まぁそんな感じで。

戦後の焼け野原からの都会の大開発。

その裏側で起こっている田舎の名家での世襲騒動。


ありがちな犬神家の一族的なことを

かなりのリアリティーを持って語られる。

とても怖い。

人間とは、げに恐ろしき物なり。


■そんな中でサラリーマンの水木と

鬼太郎の父の交流はとても素敵。


途中のバトルはアニメ的爽快感を存分に扱っていて

とても魅力!


■そんな中、妙に現在アニメに寄り過ぎの女の子登場。

どうなの〜?なんて思っていたら

あぁ、そのキャラをそういう存在として使うかー!

と、とても納得。

■最後、村の人が鬼太郎の父をバラバラにして

目玉だけになるのかなー?と想像していたのだが、

違った!


ちゃんとそこから漫画原作の第一話に繋がるのだなー。


エンドロールの1枚絵の連続物語で

泣いてしまうのだった。

あぁ、そうかあの包帯を巻いた体の爛れた巨躯の鬼太郎の父は

そういうことだったのか。


■何も覚えていないのに、

何故こんなに悲しいんだ。


見事に物語は冒頭に繋がり。

過去に決着も付け。

友情や家族愛なんて

小っ恥ずかしいものをガッツリと

本質の塊をドカンと

現実感を持って置いていかれたのだった。


墓標である。


それらは妖怪の物語として

水木の物語として

語り継がれることであろう。



映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』公式サイト


■蛇足、最後の老との戦いはちょっと昔の子供騙しアニメ感覚だったので勿体無い。

呪術廻戦ばりに怪異的呪いな存在として顔を無茶苦茶大きくしたり目を人間離れさせたり

それこそ妖怪のように変化しても良かったのに、とか思いましたとさ。



極楽京都日記: 【映画感想】ゴジラ-1.0  

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2023年11月16日木曜日

【2023】Hello AMBIENT KYOTO【感想漫画4p】






AMBIENT KYOTO 2023

2023 10/6-12/24

9:00-19:00 


と言うわけで去年も行った

アンビエント京都を見に行ったわけであります。

この漫画は感想レビュー漫画です。

大体こういう感覚だったよ、と言うもの。

全然違うかもしれないが、大体合ってる。

感覚の話なので、そこはそれ。


というか去年のブライアン・イーノの展示がサイコー過ぎたので

あれを超えることは出来ないだろうと思っていたら。

なんのなんの。

とても良かったのでございます。


特に霧の部屋は前方1メートルが見えないくらいで

とても没入できる異空間でした。


すごく楽しい!


別会場、京都新聞社印刷所跡での坂本龍一の展示も

アルバム丸々のもので1時間余りボーッとしていて

極上のリラックスタイムでした。


たまらんなぁ。


↓以下写真と動画。

会場、京都中央信用金庫跡。

霧の中から現れる人影。

光る水面。


音の形。

円とスクエア。

獣。

洗面所。

回転。

野原。

野辺。

スパーク!

ブルーライト。

コーネリアスさん。

絵画。

二駅ほど移動。京都新聞社印刷所跡。

ビヨーン。

印刷所跡が面白く写真を撮りまくるワタクシ。

かっちょいい!

超横長の映像なのだ。

みょーん。

みょみょーん。

空間。

この溝は多分印刷機械があったところ。

奥の暗闇。出来た新聞をトラックまで運ぶルート。

天井が高い。

良い空間。

奥の暗闇。

流れる。

景色が、時が、

ルート。

ぼんやりする。

奇妙な時間。

帰るよ。

サウナの梅湯とコーネリアスのコラボタオルを買った。

動画4本。




おしまい!


アンビエントをテーマにした

視聴覚芸術の展覧会

AMBIENT KYOTO 2023

2023 10/6-12/24

9:00-19:00 



こないだ行ったテリー・ライリーのライブもこのイベントの一環でしたのよ。

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2023年11月11日土曜日

【映画感想】ゴジラ-1.0



『ゴジラ-1.0』良かった。

■CG班大勝利!

戦後の銀座の街並み!

電車!

海!

駆逐艦に戦闘機!

そしてそれらの破壊!

素晴らしい!


■あとは人間ドラマさえ無ければ。

戦後の人歯が白すぎる!

凄く長瀬智也が出てそうなのに出てない!

地面が盛り上がるシーンも良かった。


■しかしこの人間ドラマに感動するような人ほど

正しい戦争とかやりそうで怖いなぁ。


そして駆逐艦とか戦闘機、

庵野秀明、押井守、宮崎駿みんな羨ましがりそう(^ν^


あと、がんばれ東洋バルーン!!


■そんな感じで概ね良かったです。

後から思い返してみると

ゴジラの出てくるシーンは無茶苦茶良かった。


■それに比べると人間ドラマなシーンは

ぼんやりしてしまった。

なんか内容的には別に問題ないと思うんだけど、

どうにも朝ドラとか大河ドラマの感じで

映画の感じじゃないのよなぁ。

そんなシーンになると

映画を見ている緊張感が薄れて

ぼんやりしてしまったのだ。


■でも後で他の人感想とか見ると

むしろその人間ドラマが良かった!

って人が結構いたので。

まぁ、私の趣味ではなかったってことなんだろう。


■そして昔のゴジラをほとんで見てない

ここ20年くらいの新しいゴジラしか見てないので。

多分、本家のゴジラはそんなに好きじゃないのかもしれない。

なので原点回帰だ!とか言われても

そんなに嬉しくないのだった。


■でも、何度も言うようだが

ゴジラのシーンは良かった。

ちゃんと怖くて。

ちゃんと戦ってた。



■そうなのだ

私はゴジラの方に感情移入して観ている。

体の中で爆発しそうな怒り。

それは街を破壊することしかできない。


誰もその怒りを解消はしてくれないし、

理解もしてくれない。

それどころか危険なモノとして

集団の力で殴り殺されるのだ。


私の怒りはいったいどこに行けば良かったのだ。

怒ることすら許されないのだろうか。

口をつぐんで黙って海に沈んでいろ、

と言うことなのだろうか。


涙などは出ない。

私は尻尾を光らせる。



映画『ゴジラ-1.0』公式サイト




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