■「SAND LAND」面白かった!
というか映画に必要なものが全部入っていて、
下手に過剰な感情表現がなく。
なのに正義や平和の根源的なことをサラリと表しているので、
最後とても幸せな気持ちで泣いてしまった。
素敵なものの塊。
透明な心。
■多少原作から変わっている所、
映画としての盛り上がりや派手さを足す感じで良かった。
「話せるのか?」の後に虫人間が
「逃げて」と言っているように聞こえるのよね。
■ひとつ難点を言うなら
音楽をマッドマックスばりの
ゴリゴリのロックやメタルな感じにした方が良かった気。
そこ変に子供に配慮してるよねー。
■しかしCGアニメ表現も全くわからなくなってしまった。
え?普通に手書き線画だよね?
と思ったら全部3DCGなのよねー。
■原作は当時ジャンプの連載で読んでいて知っているはずなのに。
全然内容覚えてなかった。
そんなに面白いと思ってなかったのよね。
そして映画を見る前に本屋で単行本があったので
買って読んでみたのだった。
あ、これ完璧な漫画だ!
1巻完結でまるで映画のようなまとまり具合!
映画にすればいいのに!
映画になってた!
■戦車戦もバリバリカッコいいし。
戦車の音も良い。
それでいて魔物を出すことで
ドラゴンボール的な戦闘アクションもあり。
歴戦の軍人の戦術もワクワクする!
■悪魔を筆頭にさまざまな魔物がいる世界なんだけど、
人間からはもちろん魔物は悪く酷いやつだと思われている。
魔物自身も盗みや暴力など当たり前だから
ちゃんと自分達は悪だと認識している。
■なので人間は自分達がやった悪行を誤魔化すために
「あれは魔物の仕業だ」
なんて言っていたりもした。
そんな人間の行った悪行は
殺しや戦争、国民に嘘の情報を流し搾取する。
それらを聞いて魔物はおののく、
「なんて悪い奴らなんだ人間は…」
2500年生きている悪魔の王子であるベルゼブブですら
殺しはしたことがないというのに。
■人間は私たちは魔物ほど悪くはない、と思うことで。
自身の残虐性をうまく誤魔化している。
そして人間同士でも、
自分は正義の味方で悪を打ち倒す
素晴らしい行動をしているのだ!
…と思うことで良い気持ちになったりする。
■しかしそれが嘘だったり、
騙されていたりで。
自身は最悪な残虐行為に加担していた。
正義の清らかな気持ちで極悪非道な行動を!
■それに気づいた時、人間は反省してやり直すのか。
それともそのまま誤魔化したまま、
他人にその罪を着せてのうのうと過ごすのか。
■…みたいなことをそれほど大きく見せずに
底にひっそり忍ばせながら、
表面上は楽しい映画なんですよね。
「悪魔よりワルだなんて、許されると思うのか」
この言葉がグサリと心に突き刺さる。
■そして砂漠となった世界。
それも自分の見える範囲でしか見ないと。
自分の見える世界が世界の全てだと思ってしまう。
角度を変えれば距離を離れて遠くから見れば、
その世界は全く変わって見えてくるのに。
そんなことに全く気付きもしないで、
世界のことを分かったふうになってしまっている。
たった一歩踏み出してみれば、
世界は違って見れるかもなのだけど。
もしかしてそうすることで
自分の悪と向き合う羽目になるかもしれないから。
多くの人は踏み出さずに
安定した現状に引きこもっている。
しかもその安定は
安定に見えてズルズルと
下り坂の穴ぼこに落ちて行こうとしているのに。
■まぁ、なんてこともありながら
基本的に超楽しい映画なので観ると良いですぞ。
本当に「完璧!」って思ってしまえる。
そして最後はちゃんとハッピーエンド。
終わりの中身も全て良し。
道中こそが人生さ。
極楽京都日記: 【映画感想】ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE
極楽京都日記: 【映画感想】君たちはどう生きるか
何も間違ってないサンドランドのベルゼブブ。#SANDLAND #サンドランド pic.twitter.com/wCX8mh0Ahh
— 内海まりお UTUMI Mario (@mariouji) August 26, 2023
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