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2018年2月25日日曜日

【漫画感想】「狂気の山脈にて」最終4巻 田辺剛

ラブクラフト原作小説の「狂気の山脈にて」を
ゴリゴリと漫画化した、とても良いものです。
そして4巻で見事に完結!


なんて言うか物語の起承転結的なこともなく
大きなカタルシス?があるわけじゃ無いんですが
えもしれぬ奇妙な圧迫感があります。
それがジワジワと広がっていき。
最後まで延々と迫り続けてくるのです。

南極の探検の道が開かれた時代。
学者たちが多くの機材を持ち込んで
本格的な調査におもむく。


そこで不思議な遺物を発見し、
それに引き込まれて行くのだ。
遺物は異物だった!

お話としてはそれだけなんですが。
それをまるで本当にあったことのように
引き摺り込まれて読んでしまうパワー。
そしてこの風景、この生物を
執拗なまでに描きこんでゆく漫画力。


「ナニカ」が居る。
と言うそのことをただただ描ききっている。
想像の物語が現実になってしまう勢いで、
重低音のノイズが渦巻きなり続けながら
私の鼓動はどんどんと早鐘を打つ。

逃げなければ!
彼らに見つかる前に!


なんて感じなのだけど、
ホラーってのでもなくて
まさに「暗黒神話」って所で。

面白い体感ができる。
そんな圧倒感にひたるのも良い気分なのです。

嬉しや、嬉しや。
テ…テケ…
テ…テケ…リ
テ…テケリ・リ!



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