「荒木飛呂彦の漫画術」を読んだ。
■面白く、とても有効な情報でした。
もうスルスル読めちゃう。
具体的な様々な手法には
「それはあんたが天才だから出来るんやで!」
と言いたい方法もありましたが。
■この本の根本的なことは
「ストーリーを思い付く前に出来る事は沢山ある」
ってことなのです。
■大抵の漫画家志望の人は
素晴らしく最高な漫画を書こうと
うんうんと考えて
今日も何も思い付かなかった。
あぁ、なんて俺は才能がないのだ。
もう、漫画を描くのはヤメよう、
と思いがちなのですが。
それがそもそも間違いなのだと。
■なんとなくずっと考えてたら
「空から物語が全部まとめて降ってくる」
なんてことを考えてしまうのですけれども。
けっしてそんなことはない。
そんなこともたまにはあるかもしれないけど、
それではずっと漫画家を続けて行く事は一部の天才以外は不可能になってしまう。
■まず、自分の描きたい物がある。
そのためにはどんな物語が必要で
どんな登場人物が必要で
どんな性格でどんな困難を乗り越えて
どんなゴールに辿り着くのか。
そしてそこまで読者の「先を読みたい」という興味を
どこまで持続させることができるのか。
読者は何を読みたいのか。
逆に読者の興味を失せさせる悪手とは何か?
それらを考えるだけで、
物語の大部分は完成する。
■何も思い付かないなんてことはない。
思い付きというのは、その読者の望む、
読者の好奇心を満たす物語の骨子に
肉付けをするようなものでしかない。
味付けに迷う前にその骨格を完成させろ。
そんな話で
その物語の骨格は全てにおいて決まったものがある。
王道のストーリーである。
「いや、そればかりではないよ!」
と君は言うかもしれないが、
邪道の物語も
王道を踏襲していなければその効果は発揮できるわけもない。
ヘタクソな絵を書いてオレはピカソだ。
などと言う様なモノだ。
■そんな感じで白紙から全てを思い付きで埋めるのではなく。
50%、もしくは漫画の80%くらいまでは理屈で構成させている。
もちろん新しいものを発想するためには悩まなくてはいけないが。
それもその半分以上は王道の思考の上に乗っているのだ。
そこに悩む必要はない。
物語の骨格は永遠に最強のものがあるのだから。
■まずは、自分はどんな漫画を描きたいかを決め。
それに必要なモノを揃えて行けば
物語の道筋はおのずと見えてくる。
そういう漫画の描き方講座でした。
■結構、自分が上っ面の漫画の描き方をアレやコレや言っていて、
荒木飛呂彦はもっと土台のところを深く長く考えていたのだなぁ。
そりゃ強いわけだ。
と思いましたのですよ。
漫画の描き方では無く。
漫画の土台の作り方でしたね。
土台が無く地震ですぐ潰れちゃうような家は誰も買わないものね。
■最後のまとめで
自分はこういうのが好きだしそれが最高だと思っているから
それ以外のものはシャットアウトする。
というのは一番ダメだ。
そういう自分の嫌いなものの中にこそ
自分を新しくする何かかあるかもしれないという
うまいよね。
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