『100日後に死ぬワニ』
■2019年12月12日
イラストレーターきくちゆうき氏が突然始めた。
漫画「100日後に死ぬワニ」
4コマ1本を毎日午後7時に更新。
特にびっくりするような内容ではない
擬人化されたワニのキャラクターの
なんでもない日常が描写された
のんびりとした漫画だ。
■しかしタイトルが「100日後に死ぬワニ」である。
1本目の最後には
「死まであと99日」と書いてある。
そして
2本目には
「2日目」
「死まであと98日」と書かれてあるのだ。
■ははぁ、そう言うことか。
読者に主人公の死が予告されているのである。
物語はある程度読者が続きを想像できるものが良いとされる。
読者は予想をし、その通りのことが起これば喜びを得るし。
また予想外のことが起こっても快感を覚える。
そしてそれには未来をある程度予想し想像できる仕掛けが重要である。
■そんな仕掛けをあからさまに
「死まで何日」
と書いてしまったのだ。
しかも死というショッキングな未来だ。
■読者はヤキモキする。
なんせ主人公のワニくんは自分が死ぬなんてことは知らずに
のんびりと日々を過ごしているのだ。
ぼんやりテレビを見ているだけの日もある。
読者は思う
「残り少ない日をそんなことで無駄にするなよな!」
■好きな子に告白しようかで悩んでるワニくん。
「いや、そんなうだうだ悩んでないで!早くしないと死ぬんだよ!」
読者は思う。
■交通事故にあった友達をお見舞いに行くワニくん。
「気をつけなよ」
「いや〜、意外と人って死なないモンだよね」
『あはははは』
笑ってる場合じゃねー!
死ぬんだぞオマエ!
■楽しそうなワニくん
死ぬのに
■悲しそうなワニくん
死ぬのになんでそんな可愛そうなことが起こるの!
■読者はどんどんとワニくんの人生に巻き込まれていく。
そしてふと気付くのだ
「自分も100日後まで生きているかどうかわからない」
この漫画を最後まで読めるかなんて誰も分からないのだ。
漫画の中のワニくんが自分の死のタイムリミットに気づかないのと同じく。
現実を生きている私たちもあと何年生きれるかなんて保証されていない。
いつ死ぬかも分からない。
なんて感じでどんどんハマる人が増えていったわけなのですよ。
はてさていったいどうなるのでしょうかね。
まぁ、死ぬんだけど。
2020年3月20日に。