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2024年9月16日月曜日

【映画感想】侍タイムスリッパー

 


■無茶苦茶面白かったー!

やったー!

大勝利!

笑いあり涙あり熱い想いの感動ありの

素晴らしい映画でござった。

人間の情念が全てここにあり、

拙者感服いたしましてございます。

誠に突き抜ける様な爽やかな風が流れ、

心の奥底まで染み渡る喜びでござった。


■そんな感じでタイムスリップモノで

幕末の侍が現代にやってきて

色々ビックリ大わらわ

…なんてのは良くある話なんだけど。


これをどんどん丁寧に作って行くと

グングンと面白くなって行く感じだ。

実際に昔の人が今の現代を見るとどう思うのか。

時代が変わると価値観も違うし

そもそもの存在するものが違う。


でも、違うことを見つけていくことで、

どうにも変わらない人間の根本みたいなのが

あらわになってゆく。


■侍は幕末の動乱時に政府側の家臣として

政府転覆、改革を望む

薩摩長州などの倒幕派を抑える役目を仰せ遣わる。

幕府に仇なすなど許されぬことだ!

…なんて思っていたのに、

現代に来てみると幕府が倒され

新しい世が開けていたのだ。


■自分のして来たことには何の意味のなかったのか!?

なんて思ってしまう。

さらに時間を超えて辿り着いた場所が

京都は太秦の時代劇の撮影所だ。


■時代劇自体が現代ではかげりを見せ、

没落していこうとしている。

時代劇に関する様々な職種、

舞台セットを作る人であったり、

着物を準備する人、カツラを添え付ける人、

そして刀での立ち回りを指導する殺陣師。


それらの職業も幕末の侍のごとく

滅びていくのかもしれない。


■しかし、今がその時ではない!


そうなのだ。

未来を見据えて

早々にそこを離脱するのは

賢い選択なのだろう。


でも、今まだ出来るんなら。

そこで最高のモノを作ることは出来るんじゃね?

今あるものより凄いモノを。


■とまぁ、そんなこともありつつも。

終始笑いの絶えない映画なのですよ。

そして笑った後にちょっと泣いてしまったり。

嬉しくって泣いてしまうのよね。


■そして最後二人の一大決戦では

映画館の観客がまるで本当の死合いのように

固唾を飲んで見守るのですよ。


力のこもった打ち合いの後、

二人が睨み合ってジリリと微動だにしない瞬間があるのですが。

映画の中の音が消えてゆき静寂が訪れる。

完全な無音。


しかし、その先に映画の外の

映画館で映画を見ている我々の音も消えて行くのです。

二人の侍の緊張がこちらにまで伝わり。

見ている人も動けず、

何の音も出せなくなってしまう!


■そしてそこから爆発のような殺陣!


途轍もない衝撃。

パワー、スピード、刀の重さ。

たまんないですよ。


■そしてそれらが感情と繋がっていて。

素晴らしく爽やかな気持ちになるのです。


本当、とっても良い映画でしたよ。

大満足!


侍タイムスリッパー 公式サイト







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