■「ミッシング・リンク」観た。
冒険と旅行!
大作って感じじゃなくて大感動もしないのだけど。
じわじわ沁みてくる、
己のアイデンティティを取り戻す物語なのだ。
■それはそのまま見ている私にぶっ刺さる。
君の夢は破れたのではなく方向が間違っていたのでは?
ありがちな感動をすり抜けて、
小気味良い人生に舵を切る!
■主人公の英国紳士と
未確認生物のビッグフット
そして英国紳士の元恋人のレディ。
■それぞれの人生がなんとなく掲げていた目標。
そこに向かってなんとなく進んでいて、
それが正しいと思っていたけれど。
それを選択したのは本当に自分だったのか?
周りの雰囲気に流されて選択すらしていなかったのではないか?
そんなことが突きつけられる。
■自分がそうだ、そうに決まってる。
と思っていることが、
自分では何も考えてない決定だったと
思い至る。
■本当に自分が望んでいるものは何か?
実は多くの人がそれに気づかないどころか
それを考えることさえしていなかったのだ!
そんな感じー。
■英国のヴィクトリア朝時代?
貴族社会から産業革命へ
ホームズとかジョジョ一部くらいの時代かな?
そこで冒険家として名をあげようと躍起になるサー・ライオネル。
有名冒険家クラブの会員になるために実績の獲得を目指し世界を彷徨う。
しかしひょんなことからビックフットの彼とすんなり遭遇してしまう。
だが、それはこれから始まる冒険の始まりに過ぎなかったのである!
みたいな、な。
■その旅のシーンがものすごく美しいのですよなー。
あぁ、世界は素晴らしい。
なんて思っちゃいます。
■そして隠された秘境。
それを守護する者たち。
多分伝統とか、これまで通りの通念ややり方のことの暗喩。
それを守ることはもちろん大事なのだが、
そこから新しいことをやろうとするものを
封じ込めてしまってはいけない。
たったひとつの正しいやり方があるのではなく。
それぞれに別の方向に進み出すことによって
未来は開けて行くのだ。
■いやー、しかし。
ストップモーションアニメなんですが、
もはやその技術が凄過ぎてCG作品との違いが分からず、
いまいちその凄さは伝わらないという奇妙なことになっていました。
不思議!
■そして初めに言った通り
観客がお気楽に望む感動は少なくて
本当に生きてる人間として進む道が提示されていたように思う。
だから、娯楽を享受するだけの人には面白くないかもしれない。
しかし、これから前に進んでいこうとする人には
心の杖としてしっかりとその手に握られたことだろう。
■多分あれですよね。
この映画の制作者の心境ありのままって感じなのかもしれん。
宮崎駿で言うと「風立ちぬ」の自分さらけ出し感ですな。
うむ。
さぁ、進もう!
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