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2023年3月23日木曜日

【映画感想】シン・仮面ライダー


■「シン・仮面ライダー」とても良かった!

凄い好みの感じだ!

ファンの人が見て見ぬ振りしてた

「仮面ライダーは人殺し」と

「正義の味方ではなく人類の味方だ」って所を踏まえた上で

ちゃんとカッコよかった!

基本的にショッカーもライダーも絶望している人を救うのだ。


■私は仮面ライダーブラック、仮面ライダーRXくらいを

小さい頃に見てたような記憶があるのだが

ほとんど覚えていないような感じだ。


そもそも「ヒーロー」というものに対してあまり魅力を感じない。

ヒーローはなんてのは誰も助けてくれないし。

あれはヒーローになりたい奴が

自分がヒーローになった気分になって

うっとりしている。

そんなまさしく変身願望の欲求を満たす

薄っぺらい娯楽だと思ったりするひねくれ者なので。


■しかしこの仮面ライダーは面白かった。

そしてカッコ良かった。


■絶望している者を救おうとしているのはショッカーなのだ。

その想いが行き過ぎたので内部で反乱が起こっているってところなのね。

だからそこに正義なんてない。

いや、むしろその全ての暴力が正義なのかもしれない。

怖い正義。


■仮面ライダーの彼は彼女を守ろうとするが、

それは自分勝手な行動だし。

他人のことを何も考えていない。

服が臭っても自分は気にしないからどうでもいいと、

他人への配慮は一切ない。

独善的な正義。

自分の為の正義。


■なのでもうひとりの彼が言う。

「それはなんだかスッキリする」

腑に落ちる、心で納得する。

という判断がすごく心地よい。

あくまで自分にとってどうか、と言うことなのだ。


■別に自分のことしか考えてなくても良いのだ。

まずは自分を幸せにしないと他人のことなど構えない。


それなのに、自分のことしか考えてないのに。

人を救いたいとか、世界を救いたいとか嘘を付く。

まずは自分を救え!

話はそれからだ。


■ショッカーのメンバーは情報漏洩防止の為

死ぬと泡になって消える。

それは仮面ライダーにとっても都合が良い。

人殺しをした罪悪感から逃れられるからだ。


「いや、彼らは悪で怪人だから殺しても良いでしょ?」

「え?んじゃ仮面ライダーも悪の改造人間だから殺しても構わないよね?」

「いやいやいや、彼は正義の心に目覚めたのだから殺してはダメです!」

「えー?その正義か悪かの判断は君が決めるの?」

「はぁ?そんなの誰が見てもわかるでしょうが!」

「えー、怖い!正義怖い!」


実際、泡となって消えるの

死体の処理とかもしなくていいから

楽チンよね。


■まぁ、そんなことはさておき。

(さておくのか!)


ショッカーの怪人の皆さんはみんな救われていて

とても良いですよね。

苦しみから解放されて

のびのびと生きてらっしゃる。

そして自分の受けたような苦しみを

他の人たちが二度と味わうことがないように

日々努力してらっしゃる。

人類の持続的な幸福を実現するために

SDGsな活動に奔走しているのです。


そうです!

全ての人には幸せになる権利がある!


■あ、そんなことでもなく。


なんだかんだで仮面ライダーカッコ良かったのです。

予告編で見ていたのはヌルいシーンばっかりだったではないか!

冒頭のバイクシーンも普通にカッコいいなーとか思っていたのだが、

後半になるにつれそのスピードは上がる!

戦闘のアクションもどんどんキレッキレになる!

何よりどの画角もバッチリ決まって凄まじい美しさ!


■ライダーキックやライダーパンチ!

元の映像を踏襲しながらも

ちゃんとそれが攻撃として

力の乗った打撃として描写されている!


■そして出てくるたびに驚きが止まらない

庵野組とも言える役者さんたちがぞろぞろ出てくる!

え?あの人も!?

え?もしかしてあのキャラなの?


■そんな驚きも盛り沢山でありながら

ちゃんと

「君は人の為に戦えるのか?」

と言う問いかけもあり。


これを観た私やあなたが

「ヒーローになれるかどうか」を試す映画でもある。


どうです?

文句を言うばかりで

誰か完璧なヒーローが現れるのを

待つだけの人になっていませんか?


なんてね。


■黒いロングコートを着て

バイクにまたがり

赤いマフラーをたなびかせ

疾走しよう。


心の中の風を感じるのだ。



『シン・仮面ライダー』公式サイト



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