■無茶良かったです!
東亜重工的ディストピアSFなんですけど。
ユーモアもあり作者の趣味的なモノもあり、
漫画的でとても心地が良いのです。
どっぷりと世界に浸れましたよ。
あの巨大地下空間は夢に見そうね。
■弐瓶勉の「BLAME!」の超多層建築遺物
「不思議惑星キン・ザ・ザ」の隙のあるお間抜け感。
あと昔見た「鉄男」って映画の情念みたいなのも思い出した。
■それと音楽がむっちゃ良いですよね。
これも監督本人が作曲したのかしら?
インダストリアルテクノみたいな感じで
映画の雰囲気ともぴったり!
■根本的にアレですよね。
昔の「アフタヌーン」に載っていた
作者の情念を余すことなく塗り込めた漫画みたいな。
あのおどろおどろしくも真摯な感情で、
むしろそれが爽やかだと感じてしまう雰囲気があります。
そのことがとても嬉しい!
■お話は近未来、じゃなくて超未来。
人間が進化しきって、やんわりと衰退の道を辿っている中。
地球の大部分に広がる超多層地下建造物空間には
昔、人間が労働用として作り出した人工生命体が
爆発的に増え、独自の生態系を作り出していたのであった。
みたいな、な。
■人間はもはや永遠に生きられる遺伝子改造を済ませたのだが、
それの代償として生殖能力を失った。
永遠の命なのだが、それでもなんらか突発的な原因で死ぬことはある。
つまり、増えることはないので。
じわじわとその数は減っているのだ。
その状況を打破する方法が地下にうごめく人工生命体にあるのではないか?
その派遣隊に主人公は志願する。
■そして既に人類は頭部だけで生きている存在なので
ボディは入れ替え可能なのだ。
なので、最強のボディで地下空間に挑む!
最深部まで高速で落下移動だ!
行くぜ!
…と思ったが。
地下生物の狙撃に合い。
到着するまでもなくバラバラに破壊!
■落ちた場所にはジャンク品を集める奴らが居た。
主人公のバラバラの体も発見回収される。
もちろん頭部もあった。
まだ微かに信号を発信している。
ジャンク品となってしまった主人公の頭部。
そう、ジャンクヘッド!
■そして謎の博士に新しいボディを与えられるも
記憶は無くしている。
ここはどこだ?
私は誰だ?
なんだお前らはー!?
■なんて感じで、
その地下生物の数もいっぱい居て
みんな可愛いですよ〜。
人間に近いやつから
徐々にバイオハザードに出てきそうやつやらも居て、
動物っぽいやつ、
巨大なワームなど!
魅力盛りだくさん!
■そして背景は廃墟的な工場地帯。
コンクリート打ちっぱなしの廊下。
配線が剥き出しの天井。
謎の配管、謎のバブル。
巨大エレベーター!
全てがたまらん!
やったね!
■そしてコマ撮りのストップモーションアニメなのだ。
ミニチュアの人形をちまちま動かしならが
1枚1枚写真を撮って、それを繋げて動画と成す。
それを一人でやってるっていうのだから恐ろしい。
もちろん映画版としてはスタッフが入って作ったのだが。
それでも数人で。
初期のプロトタイプのやつは完全自主制作
とりあえず作っちゃった、ってやつなのだけど。
自主制作と言うにはあまりにもな労力を掛けているし
この程度でいいや的な妥協が全くないのが恐ろしいのだ。
■なので、見る方はとても楽しい。
こんな濃厚で濃密なものが映画としてすんなり見れてしまうのだからたまらない。
そしてもちろんちゃんと面白いのよなー。
はぁー、満足満足。
続編も見たい〜。
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映画「JUNK HEAD」むちゃ良かったです!東亜重工的なディストピアSFなんですけど。ユーモアもあり作者の趣味的なものもあり、漫画的でとても心地が良いのです。どっぷりと世界に浸れましたよ。あの地下巨大空間は夢に見そうね。 pic.twitter.com/F74VufB4Ac
— 内海まりお UTUMI Mario (@mariouji) March 26, 2021
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