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2017年9月3日日曜日

【漫画感想】9月の海の触手の姫 新谷明弘

■SFチックな短編をよく描かれる漫画家さんなので
今回もそんな感じかな?と思っていたら。
グッと引き込まれてしまった。
80ページほどの中編なのだが
グイグイ読まされて一気に読んでしまった。



■夏休みが終わり
学校にちょっと行きたくないな。
と思った中学生の少女は
フラフラと町外れの廃墟に忍び込む。
そこは元軍の施設だったとかだが
今は誰もこない秘密の場所だ。

そこで少女はぼんやりと本を読んだりしていたのだが。
「ナニカがいた」
そこから始まる
少年少女時代の想いが輝くジュブナイル映画。



■そう、夏の冒険映画のようなたたずまいだ。

しかし、そんな場合は仲間たちがいたりするのだが。

この少女はたった一人でそれに立ち向かう。

いや、体験するのだ。

忘れたくても忘れられない想い出として。



■夢のような楽しい話ではない。
苦しい思いも味わったのかもしれない。
でも、そこで彼女は決断をした。
やり遂げようとした。
前に進もうとした。
その決意は体験となり経験となる。



■夏が終わり。

彼女は学校に行く。

何か成長した姿がそこにはある。

■大人になった彼女はそのことを
夏が来るたびに思い出したりもするのだ。


■なーんて感じで。
夏の終わりにぴったりの
ひとりぼっちの冒険。
とても良いですぜ。
子供の人も大人の人も皆どうぞ。


新谷 明弘 (著) 




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