■小池健監督のカッコいいルパン映画シリーズの1篇。
いやもうルパンの映像化は全部この人に任せたらいいのでは?
と思うほどにカッコ良いのだぜ。
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小池健
監督・演出・作画監督
「LUPIN THE ⅢRD 次元大介の墓標」(2014)
「LUPIN THE ⅢRD 血煙の石川五ェ門」(2017)
キャラクターデザイン、作画監督
「LUPIN the Third 峰不二子という女」(2012)
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■まぁ、30分30分で全篇後編と映画としては短いのだけど
テレビアニメとしては重厚すぎるほど濃厚!
■ともかく画面がどこをとってもイカしているのだ。
今回は西部劇風の風景、というかアメリカの荒野を車でひた走る不二子。
いつも通り人を騙してたぶらかしてお宝やお金を巻き上げようとするのだが。
■これが「峰不二子の嘘」なのか?
と思えばそれは当然そんなわけでもなく。
そんな表面上にわかりやすく現れる嘘など
彼女の本質には程遠い。
■そう、そんな嘘さえ嘘であり。
本当の嘘は誰にもわからぬように
ひっそりと進行してゆき
あなたの体と心をじんわりと犯していく。
■その痛みはとてもゆっくりで
もはやその苦しみは快感でしかない。
■だから峰不二子の本質は未だ誰にも理解されていない。
時折見せる彼女の悲しい横顔がそれを物語っているのかもしれない。
■しかし、だからこそ彼女は自由だ。
印象的な言葉があった。
「出来ない嘘は付きたくないだけよ」
彼女はそう言った。
■自分が出来そうにもないことは嘘でも言葉にしないということだ。
結果、それをやらないかもしれないが。
やろうと思えばいつでも出来る。
その行動の選択権はいつでも彼女が握っているのだ。
■だから彼女はなんでも出来る。
盗みを働くために必要な技能は全て持っていると言ってもいい。
■変装し潜入するために
あらゆる言語はマスターしているし
礼儀作法、知識、教養、誰とでも自然に会話に溶け込める。
銃器の扱い、格闘技だって超一流だ。
そしてそれでいて輝くべき美貌の持ち主てあるし。
その手入れも欠かさない。
■彼女はお金が欲しいわけでもなく。
娯楽に興じたいわけでもない。
自由でありたいと思うと共に、
全ての主導権をその手に収めておきたいのだ。
■実際に世界をどうしたいとか。
男を意のままに操りたいとかも
思ってはいないのかもしれない。
ただその選択の権限を常にその手中に。
■その野望は概ね結実していると言っていいだろう。
あの世界を手玉に取るルパンでさえも
彼女の手の中だ。
■だけど、彼女は知っている。
きっと全ては手に入らない。
それは嫌だな、と思いつつ。
どうしようもないことも知っている。
だからと言って諦めて妥協するなんてのは、
全く彼女の思うところではない。
■だから少し悲しそうな顔をして
地平線の夕日を見つめる。
人生って残酷ね。
なんてね。
■そんな感じの映画でした(どんな感じだ!)
あと、ルパンと次元は出るけど
五右衛門は一切出てこなかった!^^
それと敵の暗殺者の黄色いシューズと
不二子の黄色いマニキュアが印象出来でしたね。
映画って感じだった。
ナイスですよ。
シビれるね。
極楽京都日記: 【映画】次元大介の墓標
極楽京都日記: 実写版「ルパン三世」
「出来ない嘘は付きたくないだけよ」峰不二子の嘘。 pic.twitter.com/S6YpNahqZs— 内海まりお UTUMI Mario (@mariouji) 2019年6月2日
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