■後輩芸人でてつみちって奴がいて
こいつがむちゃくちゃ明るくて
ザ・ネアカ!みたいなやつなんだけど
子供の頃はむちゃくちゃ暗くて
かなりハードなイジメを受けてたんだって。
小学校2年生くらいのとき。
辛かったし、
もう学校なんて行きたくないって思ったけど。
それを親に悟られたら悲しまれるから
それは嫌だし。
ウチではそんなことを全然感じさせないくらい
明るく振る舞って
学校にも無理矢理がんばって行ってた。
■でもある時そのイジメが頂点に達して
学校でパンツ一枚にさせられて
そのまま好きな女の子に告白してこい!
って命令される。
もちろん女の子にはフラれるし
帰ってきたところで
みんなにバケツで水をかけられて
ゲラゲラと笑い者にされた。
■もうそれはさすがにこたえてしまって
ウチに帰ってきても
明るく振る舞うのは出来そうにないから
リビングには行かず
誰も来ない部屋に行って、
ひとりうずくまっていた。
■でも、その部屋でぼんやりとテレビを見ていたら
「たけし軍団」の人達が出ていてビックリした。
何がビックリしたかって
テレビの中で今日自分がやられたことと
同じことをやってるからだ。
ひとりの芸人さんがパンツ一枚にさせられて
好きな女性アイドルの人に告白をしに行く
そしてフラレて帰ってくると
みんなに水をかけられる。
同じだ!
でも違うことがひとつある。
そこにいる人がみんな
楽しそうに笑っているのだ
あざけり笑っているのではなく
愉快に楽しそうに笑っている。
衝撃だった。
■リビングに飛んでいって
テレビをつけてお母さんに聞いた
「なんなの?この人達いったいなにをやっているの?!」
「あぁ、お笑い芸人さんだよ。テレビで面白いことをやるお仕事よ」
そのころ彼はお笑い芸人という存在を知らなくて、
そこで初めてそんな存在を知ったのだ。
いったいなんなのだこの人達は!
「ボク、なる!この人達みたいなお笑い芸人になる!」
そして次の日学校に行くと
みずから脱いでパンいちになって
バッとみんなを盛り上げて
そのままクラスの人気者になったって話。
そして今、芸人やってる。
■あぁ、面白いなぁ。
人生はストーリーだ
シーンで切り取れば悲しく辛いこともあるだろうが
ストーリーとしては、どの人の人生もなかなかの出来だ。
「シーンで見るな、ストーリーで見ろ!」
そんで大人にならんとわからん良いこといっぱいあるよ。
とのこと。
極楽京都日記: 世界の仕組み。
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