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2025年11月23日日曜日

【映画感想】果てしなきスカーレット

■無茶苦茶良かったー!

全編ヴァルハラですよー!

人間の愚かな所を全て詰め込んだ煉獄が

もはや現実と同じ物になってしまうというね。

ニコニコしてしまう!


■自分の理想を他人に語って貰いたいという人が嫌がるのは分かる。

他人を犠牲にして生きてる人もね。

果てしなく広がる荒野も

最後の扉も良いね。


■本当にここ数年の現実世界のことを描いていて、

戦争を無くすにはどうしたかいいのか、

についてヴィンランド・サガと同じ内容をぐんぐんやってて楽しい。

そして煉獄とこの世を繋ぐのは聖なる歌と踊り、

キジムナーの扉。


■王が斬首されるところ、

普通なら首がゴロンとなって娘がキャー!が定番なんだけど。

そうはしなかった。

処刑人に全ての罪を背負わせないで、

お前たち全てに罪悪感をべっとりと植え付けてやるぜ。

というね。

素敵ですね。


■なので邪悪な敵を倒してスカッとして、

周りの全てにチヤホヤされる、

という物語に飼い慣らされすぎた人は

とてもストレスだと思います。

それはもう。


■現代の渋谷?でたくさんの人が踊って楽しんでる所。

あれもハワイのフラの踊りがあの世との繋がる扉となるように、

そのような神聖なものと同等であるのだが。

現実にはあれは出来ない、

出来たとしてもそれはそういうふうに作られたものでしか存在できない。

現代社会で、あのように皆が思い思いに楽しく踊る風景というのは無いのだ。

ダンスをしている人たちは

覚えてきた型を正しく披露するだけの人が

ほとんどなのだから。


■誰も自由を望んでいない。

正しくあろうとして。

正しくなければいけないと思い。

間違った人を殴り殺す。

そんな社会になってしまった。


皆、正しさからはみ出さないようにビクビクして暮らしている。


■そしてリーダーに期待する。

リーダーはもちろん正しくあらねばならないので、

間違えるとリーダーも殴り殺される。


■スマホゲームの用語でリセマラというのがある。

リセットマラソンの略だ。

ゲーム開始時にランダムで初期装備が設定されるのだが、

もちろん良い装備のほうが良い。

なので良いのが出るまでリセットを繰り返すということの言葉。


■現代社会の政治もそうなっていて。

民衆は良い政治家が現れるまで

リセットを繰り返す。


偶然良いものが降ってくるまで

ボタンを押すだけだ。

何も考えなくて良い。

とても楽ちん。


そしてもちろん

それではうまくいくはずもなく。

この有様だ。


■さて、戦争をなくして平和にする為には何をしたら良いのかねぇ。

ということを荒野をさまよい考え尽くすというわけだ。

もちろん答えなど出ない。

そんな簡単に分かるものなら誰も困ったりしないですよ。


■そんな話だったので満足しました。

そんな話だった?


あと、民衆のひとりひとりにお前はダメだ。

お前もダメだ、と全ての全員に言っていくので。

とても良かったです。

良かったの?


■もちろん私もダメです。

そして全員愚か、という

それを踏まえての物語を始めるというわけです。

誰かが愚かだといって、

そうではない自分は立派、

ということにはならないですから。

全てはそこからですよ。


楽しいですね。




映画『果てしなきスカーレット』公式サイト

果てしなきスカーレット (角川文庫) 


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