■原作未読。
前作未見。
色々な前知識無しに見た。
じわじわ染み込んでゆく。
■じっくりと世界を見せられていく作品。
それをとても美しく魅せる。
SF作品なのだけど、結局のところ我々人類の歴史を語っているのだ。
スターウォーズがアメリカヤンキー民族モノだとすれば。
これはヨーロッパのローマ帝国やら
ナポレオンのエジプト遠征とかの感じだ。
■美しく重厚。
政治的に国を守る話でもある。
虐げられる他民族を描きがちだけど、
支配する貴族の苦悩や、
伝統に対する従順さ。
正しくあろうとする振る舞い。
そんな感じでありながら
■美少年が出るぞ!
そして超能力を使うぞ!
ダンディなパパが出るぞ!
王子を幼少から支えるマッチョな騎士がいる!
ママは魔術学校出身で人を操る魔法ボイスの使い手だ!
■支配される惑星には砂の民族がいる。
砂の惑星には巨大ワームがいるよ!
恐ろしいね!
■宇宙時代なので
宇宙船で宇宙を航海するほどの科学力を持っているが。
みんな結構、ヨーロッパ貴族的な衣装を身につけている。
それなのに個人バリア装置とか身につけていたり。
宗教的な神官たちも荘厳な衣装に宇宙服のヘルメット的ヘッドカバーがついていたり。
いちいちカッコいいぜ。
■そして主人公の美少年は
不確かながら未来を見る能力がある。
未来の自分は死ぬのか?
曖昧な予言!
反乱!
裏切り!
能力の覚醒!
いやー、楽しいですな。
■でもハリウッド的エンターテイメント手法ではなく。
歴史書のように、
現実にあった史実の絵巻物でも見ているかのように、
物語はじっくりと進んでゆく。
そこに世界は確かにあったのだ。
そう思ってしまう。
■途中、皇帝に使える読心師の大師匠が
試練に耐える主人公に向かって言った言葉が印象に残った。
「苦痛は耐える物でも乗り越える物でもない。
私を通過することに私が許可を与える物だ。」
力強い言葉だ。
■そう、試練とはそれが主体ではない。
あくまで私が中心である。
苦痛を与えられるのではない。
どうしても通りたければ通ることを許可しよう、と。
もちろん長居してもらっては困る。
私はあくまで通行を許可しただけなのだから。
■そんなわけで彼らの人生は続く。
続きを創ることを許可しよう。
銀河英雄伝説とか砂ぼうずとかもここからなのねー。
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「DUNE/デューン 砂の惑星」#DUNEデューン ポールちゃん pic.twitter.com/Vlprbu5crE
— 内海まりお UTUMI Mario (@mariouji) November 6, 2021
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