これはかなりとんでもないものを観てしまいましたわよ!
夢を追う男女の話で。
恋愛の話で。
ミュージカル。
そんな感じなので女の子向けのフワフワした話かと思ったら
ガッツリゴリゴリのクリエイター残酷物語!
なのに楽しい!
■前半二人の男女の若者が
夢を目指すが何者のにもなれなくて
日々不安と憤りにまみれて暮らす中
恋に落ちてゆく。
その様が言葉では一切語られないのよね。
歌と踊りと音楽
それらが
嬉しさ楽しさ希望に満ちた日々の
感情の全てを雄弁に語ってくれる。
なんという歓喜溢れる音楽なのだ!
そして映像もその感情を余すことなく表現している。
■しかし、片方が成功をし始めると。
音楽が感情から離れて行き。
現実的な風景と
音楽ではないただの言葉が画面を支配してゆく。
歌は感情を語らなくなり。
音楽はただのBGMへと成り下がる。
なんて悲しい。
音楽が離れていくのが
とても悲しい。
■しかし、二人に転機が訪れる。
大成功への道だ!
そうするとまた言葉は少なくなってゆき。
感情と一体となった音楽が
画面に、映画に、世界に、満ち満ち渡る!
あぁ、なんて素晴らしきかな人生。
■しかしさてながら。
人生の転機に選ぶ道がある。
この映画ではそのどちらも成功への道だ。
それは二つ。
メジャーでの成功か、
インディーズ(マイナー)での成功か、だ。
その二つの道をこの映画は追う。
しかし実際には4つなのだ。
彼女と彼氏、二人が選ぶのだから
4通りの結末がある。
■二人共がメジャーでの成功、
これが一番良いことだろう。
しかしその可能性は極めて低い。
彼氏がメジャー、彼女がインディーズ。
もしくは
彼女がメジャー、彼氏がインディーズ。
想像に難くないだろうが、
それらは最もたやすく破綻する。
二人は憎しみ合いながら
もしくは
お互いを気遣って
別れる。
そして二人共がインディーズ。
夢などは趣味程度に収め
まっとうな仕事について
ほどほどの幸せを求めた方が
二人共が幸せな人生なのかもしれない。
■しかし、しかしだ!
正解などはない。
そこに納得するかどうかなのだ。
もちろんそれぞれの道で失敗するパターンもあるだろう。
しかしこの映画ではその道は一切描かれない。
つまらない人生は映画にしてやらねーよ!
なんていう、
残酷な仕打ち!
■さて彼らはこの映画でどのような選択をしたのか。
それは正しかったのか?
それは幸せだったのか?
そんなことは本人たちにしかわからないし。
君の人生は君が選択しろ。
ただ、映画の二人は最後に
微かにだけ笑みを浮かべたのだった。
■いやーん!
というわけでサイコーの映画でしたよ。
ウッホウッホ!
女優のエマストーン最初はカエルみたいな顔だなーとか思っていたのだが
ラストになるとオードリーヘップバーンのようだわ。
なんて思ってしまうのだった^^
あと夢を諦めるための
言い訳の言葉もぞろぞろ出てきて
それはキツイ^
よく映画では同じセリフを最初と最後に言って
同じ言葉なのにその意味合いは全然違うってのあるけど。
この映画では音楽でそれをやってました。
何曲か同じ曲が最初と最後で
違う意味を持って流れるのですよ。
ニヤリですよ。
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Japanese folk song rentarou taki
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