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2026年4月12日日曜日

【映画感想】パリに咲くエトワール


◼️全然観る気無かったのだけど

あまりに周りが騒がしくて、

えー夢を諦めないで頑張る話なんでしょ〜?

地味で泥臭くて真面目でつまんないやつじゃないの〜?

とか思ってたが、

最高のやつだった。


◼️ありがちでそれっぽいやつではなく、

前進する心の中心を丁寧に絵にして動かしていた。

ダイヤの原石は美しくなる。


◼️丁寧で緻密なアニメも

時によれば製作者の自己満足でしかない場合もある。

しかし、この映画はその細密さが

主人公たちの新しく挑戦する心と合致して

極上のハーモニーを作り上げているのだ。


◼️戦前、そこそこお金持ちの少女二人は

海外の文化に触れてそこに憧れる。

しかし、女性の権利など何もない時代でもある。

それでも飛び出して行ける人はいる。


◼️主人公フジコの快活で夢想的な事を

「パラノイアみたいだ」と言われるとこで

ちょっと笑ってしまった。

日本のアニメに出てくる活発な少年少女は大抵そうだ。

だが、そうでもなければ前には進めない状況がある。


◼️物語は二人の成長の話なのだが、

その背景には戦争がじわりじわりと迫ってきている。

恐ろしい現実がそこにはある。

だからといって、

夢を追う自分のやりたい事に立ち向かうのも現実だ。

多くの人がやっていることが普通で、

それ以外のことをやっている人は異常。

なんてわけはない。


◼️しかし、我々はその時代の常識にとらわれる。

時代ごとの常識なんて、年代が進めば

あっさりと変わってしまうことは知っているのに。

常識を逸脱する人を許さない、

彼らを邪魔する行動に出てしまったりもする。


◼️それは異物に対する恐怖感でもあるし。

自分がした苦労をせずに暮らしている人を罰して、

自分の苦労が間違ってなかったと思いたいというのもある。


それぞれみんな自由にしたらいいのに、

みんないっしょでいて欲しいということと

ない混ぜになってしまう。


◼️だから逆に同じ方向を向いている人と出会うと

とても心強い。

そしてその中には少しずつ違う人もいる。

それでも少しでも同じところがあれば繋がり合える。


全く自分とは違うと思っていた人にも、

自分と同じカケラを持っていたりするものだ。

その同じものも人によって全然違う。

全ての人が同じ規範を持っているわけではない。


◼️そんなパズルのような人間の組み合わせが社会で。

絶妙に組み合わせると、多分全部繋がるのだ。


なのでこの映画の登場人物には脇役はいない。

たまたま二人にスポットライトが当たっただけで。

それぞれ個々人の人生がガッツリ存在する。

誰もが自由に生きて、誰かを助けたり、助けられたりする。

その過程こそがハッピーエンドなのだ。





劇場アニメ『パリに咲くエトワール』公式サイト


追記:この丁寧にアニメ化するの、多分「よつばと」をアニメ化するならこういう感じなのだ。
なのでこの監督が「よつばと」をアニメ化すると良いと思うよ。そう、勝手に思った。

あと謎の棒術マンとか良いキャラでみんな言及したいのはわかるけど、
それは良いところをもっと多く語ってからだと思う。
中心を語るのだ!
枝葉の方が言いやすいのはわかるけどもね。

というか全員が良い人間ですよな。
笑っちゃうほどに。
笑っていたいですよね。


パリに咲くエトワール(1) (アフタヌーンコミックス) 



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