そう、人間は新しい形に進化するべきなのです!
その時が来た!
もちろん私もその一部となります。
全人類がひとつになったのを確認したのちね。
そう言うと高津博士は姿をくらました。
安全に効率的に全ての人間を溶かすための
奇獣の誘導方法。
それらは完璧だった。
地球防衛軍の懸命な応戦も虚しく。
もはや、ほとんどの人類が流体となり、
川を流れ海に注いだ。
彼らの知性は指数関数的に増大してゆき。
我ら、旧人類の力は遠く及ばない。
世界が意識で溢れている。
どうすれば良いのだ!
このまま人間は変わってしまうのか。
いや、それは最早進化というべきものなのか。
この変化が新たな価値観を生むというのか。
そんな悩んでいるのなら動いて仕舞えば良い。
シンプルな思考の巨人タローマンである。
タローマンは考えない。
全員で一緒になるのも楽しそうじゃないか。
と、あっという間に奇獣の光線を受け、
溶け、流動体生物と一体になった。
おぉ、これは面白い。
こういうふうになるのか。
そうだ、こうすればどうだ。
こうもやってみよう。
ええぇい!こうれはどうだーーッ!!
全てが一体となった生物の中で
タローマンは大暴れ。
ぎゃー!不快だ!
あぁ、なんということだ、みんなひとつとなって
永遠の安寧と安らぎを手に入れていたというのに。
吐き出せ!
タローマンを吐き出すのだ!
グオオオオオ!!
グロロロロン!!
タローマンという異物を吐き出すために
流動体生物の中に歪みが生じた。
繋がっていた手と手を離してしまった。
バラバラになってしまう。
みんなひとつになって幸福だったのに。
孤独は嫌だ。
孤独は寂しい。
うるせーッ!!!
タローマンが全てを爆発させた。
孤独とは寂しさではない!
孤独こそが本当の自分を誕生させる決意なのだ!
そこからこそ人間全体の運命に目覚めることが出来る!
人々は全て元通りとなり。
これまでと同じ日常が蘇った。
人々は生活をし
タローマンは相変わらず奇妙な行動をする。
これで良かったのだろうか。
ただ、それ以降高津博士の姿を見たものはいない。
映画『大長編 タローマン 万博大爆発』 公式サイト
タローマンなんだこれは入門 (小学館入門百科シリーズEX)
極楽京都日記: 【映画感想】大長編 タローマン 万博大爆発【漫画2p】
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