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2018年7月15日日曜日

【小説感想】吐田家のレシピ 渡辺浩弐【はんだ】


■コミュ障で引きこもりの少年が青年になって
なんだかんだがあって娘が出来て
でも母親はいなくなって
一人で育てている内に娘は小学生になったけど
自分はもう中年になってしまった。

しかし、未だに世間との接点はうまく掴めずにいる。

■そんな感じの父親と娘の話なのだけど。

親とか子だとか、そういう区別がどうでもよくなって来て
少し解放された自由が感じられる
人間の物語でした。



■二人に起こる日常をほんの少し切り取った
3つの短編。

そこに人生の全てがあるような気もするし
どうでも良い些細な出来事なのかもしれない。
でも、何か世界の全てを理解できてしまったような気もしないではない。



■吐田くんはなんだかやっぱり
うまくはやれないのだけど
少しずつ幸せの方向に進んでいる気がするので
なんだか泣きそうになってしまうのです
みんな幸せになってくれ。



■いろんな人がいろんな事情があって
いろんな状態でどうしようもないこともあるのだけど
それでも、
みんな幸せになってくれ。

■そう思わずにはいられない、
でも多分きっとそうなる。
そのような幸せへの道しるべが
少しずつこの小説には
散りばめられているような気がするのです。

最後はニッコリ笑えるよ。
ヤッタネ!













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