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2025年1月15日水曜日

【映画感想】劇映画 孤独のグルメ

 

■すこぶる良かった!

全然激しさはないのにちゃんと映画だった!

画角とかすごい映画の感じがある。

何故かヨコハマ買い出し紀行を思い出した。

そして途中からラーメン再遊記のグルタくんと

昔天才だった落ちぶれラーメン職人が出て来る。

いやーまったりと良いな。


■全然観に行く気なかったのだけど、

直前にラジオで松重豊が結構マジに映画撮ってる

みたいなこと喋ってて、

あ、行こう。

ってなったのよね。


そしてそれで大正解!


■実は最新のテレビドラマ版あまり好きじゃなくて。

なんか井之頭五郎以外にもうひとり別の人にスポット当てて

同じように別のキャラで同じことやってるの。

他の人が五郎さんと同じことやってるだけで、

別のキャラの心情になってなかったのよね。

なのでドラマシーン早送りとかしちゃってた。


■それなので映画版あまり期待してなかったのですが。

前述の通り、映画なんですよ。

全然ハリウッドのドッカンバッカンじゃないんですが。

邦画のしみったれた極端な情緒しかないやつでもない。

まっことちょうど良い映画感なんですよな。


■本当に監督の松重豊は「ヨコハマ買い出し紀行」のことなんか知らないと思うのだけど。

あの風景の中に人がたたずむ情景がしっかりと捉えられてて。

松重さん趣味で写真をやってるらしく、画角とか本当にガッツリと決まってるのよね。

北野武の映画のごとく。


■そして音楽も!

星野源との『おげんさんのサブスク堂』でやってた感じで

映画内の音楽もバッチリ決まってるし。

音とか新しい感じだったり、

タイミングもジャスト!

甲本ヒロトの曲もエンディングでかけてしまいそうだけど。

真ん中あたりのちゃんと必要なところでかかってる。


■そう、いろんなものを適当に置きに行ってないのよね。

かっちり適切なところに気持ちよく配置している。


物語もフランスだけで完結するかと思いきや。

あっちゃこっちゃに飛んで行くし。

人情ドラマではあるんだけど、

必要以上にジメジメしないし。


それでいて爆発的展開で笑っちゃうし。

役者の過剰な演技がないのも良いのかもなー。


■本当、最近世の中が「正しいこと」に囚われ過ぎなのを痛感しますよ。

この映画とんでもない異質なもののように見えて

全然十分映画の正しさの中の自由さだった。


このくらい自由でいいんだよ。

それもふざけているわけでなく。

大真面目に作っているんだもの。


ハンドルの遊びはこのくらい必要だって。


■そんでなんやかんやあって。

最後ゴローちゃんが夜の繁華街を歩いてゆく背中。

望遠でジワーっと撮られているの。

遠近感が圧縮されているので街の人たちもゴローちゃんも

ゆっくり歩いているように見えるのね。

なんかその光景すごく良いなぁ、と泣けちゃった。


■世の中色々あるけど、

とりあえず飯を食おうぜ、と。

なんかいつの間にか

人との繋がりが出来てるし、

仲間もいるしね。


そう、そういうのもあるんだよ。




『劇映画 孤独のグルメ』公式サイト


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