■なんか私より少し年上の漫画家さんたちがこぞって大絶賛していて
なんなんだろう?と思っていた。
いしいひさいちといえば四コマ漫画で
「ののちゃん」で「おじゃまんが山田くん」の人で
実家は朝日新聞だったのでののちゃん読んでいた気はする。
だけれどもそれほどすごい人だとは思っていなかったので。
同人誌の通販とか知っていたけど買わないでいた。
そのうち関西コミティアとかに来られたらその時買おう。
くらいの感じだったのだ。
■んで、kindle版が出たと言うわけで
そんならば読ましてもらいまっせ。
どんだけのもんじゃい!
と上から目線で読み始めたのである。
■ストーリータイプの四コマのやつで140ページくらいで一巻完結。
結論を先に言えば震えて変な顔をして泣いている。
いや、別段よくある話で
女子高生が歌に目覚めてミュージシャンを目指すってやつだ。
ロカは多分才能があるんだろうけどボンヨリしている。
そして悪友の柴島ちゃんヤンキーというかヤクザの娘というかちょっと怖い。
二人は友達になって。
柴島は別にバンドのメンバーになるわけじゃないけど、
ずっとロカの隣に居る。
それがとっても頼りになるのだ。
■そんな二人の日常がチマチマと描かれてゆく。
そして、段々と前に進んでゆく。
面白いのは初めのうちは些細な出来事を
丁重に綴っているのだけど。
先の未来に進むにつれ。
その余白というか行間が多くなる。
ライブの始まりの緊張から一転、
次の瞬間にはライブ終わりになっている。
ライブ自体は端折られているのだ。
■そんな感じでトントン拍子に
ロカの人生は進んでゆく。
でも、その描写を飛ばされた時間も。
読者はありありと思い描くことができる。
出会った人たちの愉快さや優しさ。
面白い偶然の出会い。
落ち込みそうにもなるけれど
ガサツで乱暴者の柴島ちゃんはいつも寄り添ってくれる。
彼女のパワーにとても救われる。
■そうして飛び石のように見せられた彼女の人生は
アッと思った瞬間に終わる。
最後はザックリと端折られて。
本当にアッと思ってしまうのだが。
その間のことはなんとなくわかる。
とても良いシーンだけがポツリポツリと描かれて
おしまい。
(バカめ!これはラストシーンじゃないぜ)
■映画になるよねこれ。
アニメ監督とかこれ絶対映画にしたくなるでしょー。
ストーリーは断片なのでいくらでも付け加えられるし。
実写映画でもいいなー。
でも、実写にすると絵がしょぼくなりそうだから。
アニメ映画が良いなー。
あー、良いものを見た。
なんたる。
なんたるや。
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ファンアート。
高畑勲が生きてたら映画にしそうだ。
「じゃりん子チエ」に近くもあるよね。
「ROCA」 pic.twitter.com/YEKXHLw52l
— 内海まりお UTUMI Mario (@mariouji) August 3, 2023
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